MIWARA BIOGRAPHY "VIRTUE KIDS" Virtue is what a Japanized ked quite simply has, painlessly, as a birthright.

東亜学纂学級文庫

『息恒循』を学ぶ

然修録 第1集 No.148

#### スピアの{然修録|148}【座学】植物に{勝|まさ}る人類無し【息恒循】〈七の循〉徳循令 ####

 {会得|えとく}、その努力に{憾|うら}みなかりしか。
 少年学年 **スピア** 少循令{猫刄|みょうじん}

座学
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植物に勝る人類無し

 「だからおまえは、〈自然〉の顔をした〈和〉のエスノだって言われるんだッ!」と、言われるので、言われる前に書いておく……なので、ヨロシク♪

 組織……会社にしても軍隊にしても、見えるものと見えないものがある。見えるものとは、数で表すことができるもの。例えば、会社という組織……。資本金の額、財務状況、不動産や担保物件の評価、技術・開発・人材における能率……等など。
 対して、見えないものとは、トップや経営陣が持っている信念や人生観、従業員たちが{醸|かも}し出す熱意……{所謂|いわゆる}、社風。{則|すなわ}ち、人間が醸し出す〈心の反映〉のこと。会社にせよ軍隊にせよ、見えるものによる影響は知れたもので、実は、この〈見えないもの〉による影響のほうが遥かに大きく、すべての影響の大半を占めていると言っていい。
 どんな組織も、少人数の若輩者たちが起業したり旗揚げする場合が、多い。始めたばかりのころは、誰だって未熟者だ。未熟者のところには、未熟者が集まる。正に、「{破|わ}れ鍋に{綴|と}じ{蓋|ぶた}」という{訳|わけ}だ。そんな似たり寄ったりの実情でみなが初めておきながら、大企業や精鋭の大軍に成長する弱小組織もあれば、弱小のまま、消え去る組織もある。
 数値的には大差はないのに、{何故|なぜ}そんな、人生の分かれ道のような大きな違いが生じてしまうのか。その根源を{為|な}すもの……それが、見えないもの、見えざる部分……則ち、それ心であり、人間が醸し出す〈心の反映〉とういうものなのだ。

 花は、太陽のほうに顔を向け、木は、太陽があるほうにたくさん枝を付けて、{緑緑|りょくりょく}とした葉っぱを{繁|しげ}らせる。なるほど、太陽に*そっぽ*を向いているヒマワリの花なんて、見たことがない。植物は、炭酸同化作用によって、光合成をする。太陽のエネルギーをいっぱい受けて、空気中の炭素と地中から吸い上げる水分やミネラルと一緒になって、光合成という〈生〉を営んでいる。なので、太陽の所在については、非常に敏感なのだ。
 植物の能力は、これだけに留まらない。流れる音楽の曲によって、植物から発せられる波形が変わる。則ち、植物に曲を流し、次にその曲を変えてやると、〈電位〉……則ち植物の葉や幹や茎の表面を流れる電流が、変化する……と、いう訳だ。また、「{穀物|こくもつ}の畑に肥料を{撒|ま}くときに、クラシックの音楽を流してやると、収穫量が30%近くも増えた」という実験結果も、報告されている。

 「人間の本心を聴き分ける植物」……なんて話を聞かされると、俄かに信じ難い。でも、こんな実験結果がある。
 研究チームの女性が、鉢植えの花に向かって、(この花は、非常に{綺麗|きれい}で、本当に素晴らしい)と、心の中で思ってみる。次、同様に、(この花は、非常に汚いので、すぐに捨ててしまおう!)と、思うようにする。結果……電位、変わらず。
 ところが……。
 次に、その女性に催眠術をかけ、完全に睡眠状態になったところで、同様に鉢植えの花を用意し、(この花は、たいへん汚い花だから、捨ててしまいましょう)と心の中で思うように、心理学者が誘導する。次……再び同様に、(この花は、素晴らしく綺麗で、とっても可愛らしい)と、思わせるように仕向ける。則ち、深層心理に部分で、*本音で*そう思わせたのだ。
 すると、電位が変化した。しかも、再現性も得られた。「思え」と言われて事務的機械的に思ったときには見向きもせず、本気で思われたときには、ビリビリと表面の電流を変化させたのだ。植物は、その思いの真意や強さを、聴き分けることができる……と、いう訳だ。

 動物が、人間の意識や思いを理解できることは、すでに周知の真実となっている。それが、動物だけではなく、植物も同様に、人間の意識を感じ取ることができるということが、ここに、明かされたのだ。
 ぼくらヒト種の自然{民族|エスノ}亜種の人間たちは、自然の一部……末端に生きる生物でありながら、大自然全体のなかで、最も高い知能を持っている……と、ヒト種発生以来悠久そう信じ、疑うこともなく、自負し続けてきた。
 でもそれは、大きな間違いだったのだ。
 動物も、植物も、人類も、みな同じ。自然の末端で共存する、心ある生きものたちなのだ。
 
息恒循
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〈七の循〉徳循令

(第二版 改訂一号)

 生涯……{則|すなわ}ち、{天命|てんめい}。
 最初の重要期である{立命期|りつめいき}が終わると、あとは生涯、{運命期|うんめいき}となり、その運命期の五番目の循を、{徳循令|とくじゅんれい}という。

 徳循令は、四十二歳から四十八歳までの七年間であり、この期は、生涯を通じて**最後**、**七番目**の循である。

 「徳循令」とは、{如何|いか}なる期か……。

 我らは、生きた。{則|すなわ}ち、実存した。
 実存とは、ドイツ語で、イグジステンツ。〈イグジ〉は、離れる。〈ステンツ〉は、立つ。則ち、離れて立つこと。これこそが、紛れもない俺であり、紛れもない私なのだ。

 「随所に主となれば立処皆真なり」
 自分が自分で生きているその自分が立つところにしか、人間の真実は存在しない。主体に目覚めた人が、人類最高の学問を{究|きわ}めた人なのである。主体とは、{正|まさ}に自分。{況|いわん}や! 〈自由自在〉とは、自らに{由|よ}って自らが{在|あ}る……と、いうこと。{故|ゆえ}に、自分が自分でない人間に、自由はない。

 紛れもない俺とは、自分が主人であり、その中心には必ず、自分が{居|い}るのだ。

 実存とは、和である。
 〈和〉の文字は、のぎへんに、口と書く。のぎへんは、食べ物。口は、その働きを表す。食べ物と口は、一蓮托生。ところが、食べ物と口は、まったく別物……しかも、共にどちらも〈主体〉なのある。この二つが手を握ることで、和は生まれる。そこで流れ出てしまうようなものは、和とは言わない。{微温湯|ぬるまゆ}に留まって、{和気藹々|わきあいあい}となってもいけない。せっかく{為|な}した和は崩壊し、消え去ってしまう。

 他人に同情することは、和ではない。
 同情や同調が存在する限り、和は成らず。仮に成りかけたとしても、直ぐに崩れ{散逸|さんいつ}してしまうだろう。則ち、*和して同せず*。和とは、同しないこと……{故|ゆえ}に、和を作れる人間は、紛れもない俺であり、紛れもない私なのだ。主体的な個体でなければ、和を創り出すことは出来ないという{訳|わけ}だ。

 「私なればこそ、彼なればこそ」 ……モンテーニュ。
 私が私で生きていない人間は、人が人であることを大事にしない。私が私で生きている主体的な人間同士が手を握ってこそ、そこに真の和が生まれ、そこに、本当の和が存在することが出来るのだ。

 島津家の家紋は、大陸中国由来で、〇に十と書く。ど真ん中に主体である私が居てこそ初めて、和が成る……と、その家紋は、物語っている。日本人は、和が好きである。{然|しか}し、その{殆|ほと}んどの者たちが、和を作れない、主体を持たない人間たちなのだ。 

_/_/_/ 『然修録』 第1集 _/_/_/
美童(ミワラ) ムロー学級8名
武道(タケラ) タケゾウ組5名

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未来の子どもたちのために、
成功するための神話を残したい……
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_/_/_/ 電子書籍
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(Vol.04) 亜種動乱へ(下巻知命編)
(Vol.05) 文然の乱(上)
_/_/_/ まぐまぐ
(1) 後裔記 
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