MIWARA BIOGRAPHY "VIRTUE KIDS" Virtue is what a Japanized ked quite simply has, painlessly, as a birthright.

東亜学纂学級文庫

『息恒循』を学ぶ

一学 52【学徒学年マザメ】寝るところも食うところも半分にして、耐え抜いた。それでも、敵は減らない。憎い。なんでさッ!

第3集「教学編」R3.1.24 (日) 7:00 配信

 一つ、学ぶ。

 ワタテツ先輩の指示に{順|したが}えば、この然修録の{主題|テーマ}は、恒令の一日目、七養ということになる。でも、順えません。正常心なら、七曜なんてお人好しの老後の生き方のまったく今のあたいには無意味の主題に関する解説くらい、難なく事務的にやってのけたと思います。でも今、あたいの心は戦時! 敵を持たない爺さん婆さんの心情を{慮|おもんばか}る余裕も暇もありません。
 顕在意識と潜在意識の総力を結集合一しても、憎悪や怒りは{疎|おろ}か、殺意さえも消えません。何故か。あたいらはみんな、それを判っています。でも、言えません。何故なら、恥ずかしいから。何故恥ずかしいか。それは、行動に移せないから。
 学んでいない馬鹿どもなら、簡単に口先だけで、何でも言えることでしょう。でもそれは、恥じらいを知らないからです。学んでいないから、口先だけで自慢して、得意になってる。あたいらは{唯|ただ}、そんな自分の無様な姿を世間に{晒|さら}すことが、許せないだけ。何故なら、それが、どんなに醜く他人の目に映るか、実際に見て知っているから。
 で、その言えないことを、{敢|あ}えて言います。
 あたいらの{膜脳|まくのう}が、死んでしまった。正確に言えば、退化の一途を、転がり落ちている。膜脳が{司|つかさど}るのは、超意識。その超意識が発揮する能力は、直感力。
 ここでいうチョッカンを、直感という字を書いたほうがいいか、{或|ある}いは、直観という字のほうが適していて近しい言葉なのか……なんてことを議論しだしたら、ただ理屈を並べ立てるだけで時間を削ることになる。なので、そんな話題はここで、永遠に{葬|ほうむ}ることに処す。
 さて、本題。手短に済ます。
 直感力の手順は、発明法や要領のプロセスに、驚くほど似ている。発明法のほうはゲームだかなんだかで、誰かさんが説いていたから、ここでは省くことにする。直感力の手順を科学的な観点で説明すると、以下のとおり。
 明確な仮説、仮想実験、観察、分析、推論。これを、ひと呼吸でやっつける。だから、スゴイのだ。
 ここで一つ、明らかな事実を宣言しておく。この能力の{如何|いかん}を左右する要因の大半は、母親と胎児の間で交信される意思力であり、残りの少々の{殆|ほとん}ども、その同じ母親と、産れ出でた幼児との間で交信される意思力だということが、既に周知の事実として判っている。
 この胎児期と幼児期の母親との交信に異変が起き、超意識を司る膜脳が退化して、何でもない誰でも持っていた直感力が、今や「世にも珍しく奇怪な超能力だッ!」なんて言われて、本当に世にも不可思議な世の中になってしまっている。
 そうは言っても、そうこうして胎児期から幼児期に直感力を養ってきている訳だから、誰だって直感力の{何某|なにがし}かは持っているはずだ。でもそれを持たされたのが、お母さんのお腹の中だったり、まだ幼かったりの頃のことだったので、すっかり忘れてしまっているだけのことなのだ。
 だから、直感力を新たに身に着ける修練なんてものは、怪しい限りだと言い切れる。けれど、思い出して実践してみて復元するという所作の数々は、遅くとも少年少女期までには絶対にやっておかなければならない、たいへん大事で重要で必要なことなのだ。
 ところが、どうも胎児とか幼児とか母親とかっていう話題になると、男どもはみんな、尻込みをしてしまう。なので、当分男どもがその話題に触れなくってもいいように、ここで少しだけ、触れておく。無論、手短に^!!^
 三歳くらいまでの幼児が、原因不明の死を迎えてしまうケースが、意外と多い。西洋医学では、ご丁寧に病名を付けてくれている。先に引き合いに出した〈母親との交信の異変〉という言葉を、思い出してほしい。正にこれが、幼児突然死の原因の一つなのだ。
 この突然死を、最も妥当な言い換えをするとすれば、正に〈幼児の自殺〉と言える。自殺というのは言わずもがな、自分の意志で{以|もっ}て自ら己の命を亡ぼし、以後の運命を放棄するということだ。本当に、幼児にそんなことが出来るのだろうか。家庭に活気がないというだけで、その家に住む幼子が自殺したという事例も、実際にあったそうだ。
 胎児の場合でいうと、母親の栄養摂取が不適切なだけで、胎児が死んでしまうこともあるらしい。栄養障害で汚染された分子が血管に入り、神経系統、脳幹に達し、横隔膜の動きに異変が起き、遂には{痙攣|けいれん}を起こして、呼吸が停止してしまう。
 さて、痛ましい話題はこの辺にして、あたいらの現実の世界に目を向けてみましょう。そこは、危うく物騒な世界!
 「敵が減らない、憎い。なんでさーァ?」って、あんた。マザメちゃんさーァ^!!^ てなわけで、ちょいと自分自身に言いたいことがある。
 あんたさァ。敵が減らないーぃ? それってさァ、周りの問題ばっかあら探しをして、たっぷりと時間をかけてその原因を調べて、そんでもっていちいちムカついて、腹を立てている……ってことじゃない?
 そもそも、寝るところも食うところも半分にして、そこまでして耐え抜こうと思ったその目的は、{何|なん}だったのォ? 覚えてるぅ? 忘れちゃったんじゃない? その目的のこと、ちゃんと理解できてるのォ?
 常にその目的に興味を持って、横道に{逸|そ}れたり飽きたりせずに、一所懸命に、真剣に、その目的と向かい合ってるって言えるのォ? 〈真剣〉っていう言乃葉の意味、今さら説明しなくても、解ってるわよねぇ?
 もしそれが出来てたら、要領ってもんが、身に着くんじゃないのォ? そこから目を逸らして、うまくいかない、気に入らない、腹が立つことの原因の調査にばっかりに没入してるから、ストレスが{溜|た}まって、腹が立つことばっかりが記憶に蓄積されていくんじゃないのォ?
 さて……と。
 最後に、あたいから、アンタ……{即|すなわ}ちあたいの{所謂|いわゆる}マザメちゃんに、言乃葉を一葉、贈ります。
 「{企|もくろ}む」
 何か悪いことを{企|くわだ}てるときの〈{企|もくろ}み〉の意味で使うことが多い言葉だけど……でもさ。誰かに{褒|ほ}められたり喜んでもらったりするための企てより、何か悪いことをするときの企てのほうが、より慎重で、その目的だってより具体的で、明解明確なんじゃないのかしらん?
 という意味で、あたいは、あたい自信に、「夢を{企|もくろ}む」という言葉を、贈ります。
 男どもは、夢を目標とか目的とかっていう、より近しい言葉に変えて、あたいみたく、自分にプレゼントしてみてください。
 きっとそのお礼に、「生きがい」ってのを返してくれるはずです。

皇紀2681年1月24日(日) 活きた朝 1:32
学徒マザメ 少循令{悪狼|あくろう}

令和3年1月17日(日)号
一学 52【学徒学年マザメ】寝るところも食うところも半分にして、耐え抜いた。それでも、敵は減らない。憎い。なんでさッ!

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MIWARA BIOGRAPHY
(C) Akio Nandai "VIRTUE KIDS" Vol.1 to 12
V.K. is a biographical novel series written in Japanese with a traditional style.
Virtue is what a Japanized ked quite simply has, painlessly, as a birthright.
A.E.F. is an abbreviation for Adventure, Ethnokids, and Fantasy.

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