MIWARA BIOGRAPHY "VIRTUE KIDS" Virtue is what a Japanized ked quite simply has, painlessly, as a birthright.

後裔記と然修録

ミワラ〈美童〉たちの日記と学習帳

一学 56【少女学年ツボネエ】「ヤバイ」は、トカゲの{尻尾|しっぽ}。大脳皮質も、トカゲの尻尾。変身を繰り返す脳ミソ!

第3集「教学編」R3.2.21 (日) 7:00 配信

 一つ、学ぶ。

 ひ と り ご と
 無人島ねーぇ
 まァ そう思って
 通り過ぎるだけだと思って
 {何気|なにげ}に眺めてたら
 なんと! 着岸
 {御|オン}ボロ{糞|クソ}ボロ漁船から
 降ろされた
 {独|ひと}り{言|ご}ち 以上
 {乙女子|おとめご}の{局|ツボネ}

   〇 「ヤバイ」は、トカゲの{尻尾|しっぽ}。

 「ヤバイよねッ!」……ってさァ。「ヤッバーァ!(危機)」なの? それとも、「ヤバイじゃーん♪(歓喜)」なの? ……みたいな話なんだけどさ。
 {大人|オトナ}たちが使ってる言葉ってさ。永久歯なんだと思う。虫歯で使えなくなったら、埋める。我慢ならなくなったら、抜いてポイ。抜けたところは、イヤイヤ{偽物|にせもの}で辛抱する。子どもたちの歯は抜け替わって、どんどん新しい歯が出てくる。
 大人たちは、昔は自分もそうだったのに、今はもう出来ない。古い歯に固執して、それもついに使えなくなったら、新しい歯に似せた偽物で装って、使いこなしてるふりをしてるけど、どうしてもしっくりこなくて、納得できない。
 どおッ? 言葉と歯、似てない?
 言葉ってさァ。歯じゃなくって、{蜥蜴|トカゲ}なんだと思う。胴体と、{尻尾|しっぽ}がある。胴体は、生まれ持ったもの。先祖代々、同じ形、同じ色……産れて死ぬまで、変わることはない。言い換えると、変えてはいけない部分。種の存続、伝統みたいなもんだね。
 対して、尻尾。ヤッバ―ァ!って思ったら、切って{棄|す}てる。そしたらまた、今どきの{流行|はや}りの尻尾が{生|は}えてくる。時代や社会の変化に順応するってことさ。  どおッ? 言葉と{蜥蜴|トカゲ}って、似てない?
 護り抜かなきゃいけないところと、どんどん棄てたり変えたりして世の中の変化に対応しなきゃいけないところ……その二つを、{弁|わきま}えてるってこと。もっと進めて言うと、弁えなきゃいけないってことさ。
 だから、大人たちは、あたいらが使ってる「ヤバイ」を理解すべきだし、逆にあたいらは、昔の大人たちが使ってた言葉を大事にして、理解すべきなんだと思う。
 これって、ヤ・バ・イ・!・♪ ……よね。

   〇 大脳皮質も、トカゲの尻尾。変身を繰り返す脳ミソ!

 みんながさァ。「脳は、子どもん頃に出来上がってしまう」って、そこばっか強調すっからさァ。大人たち、いじけて{諦|あきら}めて、学ばなくなってきてるじゃん! もっと希望を持たせてあげないと、可哀想だよ。
 脳もさ。トカゲや言葉に似てるんだけどさ。ちょっとだけ、トカゲより進化が進んでるんだよね。脳ってさ。しっぽを切って棄てるだけじゃなくって、食って血肉にして、新しく生えてくるしっぽの栄養にしちゃうんだ。つまり、新しく生えた脳細胞が、古い脳細胞を食って、栄養に変えちゃうってこと。
 ここはちょっと、解説が必要だよね。書の中の専門家の知識を借ります。借りても返さないから、悪しからず。だって、あたいの脳ミソの栄養に、変えちゃうからーァ♪

 新たに作られた大脳皮質を{鍛|きた}えて洗練されてくると、古い皮質と一体になって、もっと洗練された、もっと{動的で力強い|ダイナミックな}大脳皮質に変身しちゃう。
 具体的に言うと、古い大脳皮質は、抽象的に{思惟|しい}する能力、判断力、論理的な思想、本能的な感情、直接的な感覚を{担|にな}っている。これがダイナミックに変身すると、新たに、深遠なる直観力と無意識の動力が、備わる。
 西洋では、わりと目新しい発見らしいんだけど、東亜の学問では、もう{遥|はる}か昔からの常識……日常知なんだって。やっぱ、儒学だねッ♪
 この古い大脳皮質が担ってきた働きのことを、{コジテイト|Cogitation}。変身したダイナミックな大脳皮質に備わった新たな働きのことを、{メジテイト|Meditation}っていうそうです。
 勉強はよくできるのに、人気がなかったり嫌われたりしてる人って、よくいるよねッ^?!^ それってさァ、コジテイトしか使ってない……メジテイトは、使えてないか、最悪は、そもそも無い! ……って、ことなんだって。
 具体的に言うと、脳を鍛えること……勉強じゃなくって、学問(行動の学)のこと。これをやってないから、脳が変身していない……古いままってこと。嗚呼、{怖|おそ}ろしやーァ!
 {因|ちな}みに、さらに脳を鍛えると、また新しい大脳皮質が生まれてきて、充分にダイナミックだったメジテイトの大脳皮質とまた一体となって、またまた変身しちゃうんだって。これが、{沈思黙考|Contemplation}。原始仏教的に言うと、瞑想とか、観想とか……。
 ここまでくると、なんかさァ。お釈迦さんの背中が見えてくる域だよねッ^!?^

 まァ、{一歩|いっぽ}一歩、{一細胞|ひとさいぼう}一細胞……ってことで♪

皇紀2681年2月21日(日) 活きた朝 5:58
少女ツボネエ 少循令{飛龍|ひりゅう}

令和3年2月21日(日)号
一学 56【少女学年ツボネエ】「ヤバイ」は、トカゲの{尻尾|しっぽ}。大脳皮質も、トカゲの尻尾。変身を繰り返す脳ミソ!

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東亜学纂

MIWARA BIOGRAPHY
(C) Akio Nandai "VIRTUE KIDS" Vol.1 to 12
V.K. is a biographical novel series written in Japanese with a traditional style.
Virtue is what a Japanized ked quite simply has, painlessly, as a birthright.
A.E.F. is an abbreviation for Adventure, Ethnokids, and Fantasy.

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