MIWARA BIOGRAPHY "VIRTUE KIDS" Virtue is what a Japanized ked quite simply has, painlessly, as a birthright.

後裔記と然修録

ミワラ〈美童〉たちの日記と学習帳

第3集「教学編」木曜朝7時配信 R3.3.11 一学60

#### 然修録「恒令の最終日、自修。逃げずに徹底解説!」 学徒マザメ 少循令{悪狼|あくろう} ####

 {何故|なぜ}、恒令の最後、週の終わりの{大取|おおとり}が、〈自修〉なのかッ! その答えを、儒学に求める。

 一つ、学ぶ。

 自反{尽己|じんこ}して自修自立する。
 恒令の金土の説明は、これでいいんじゃない? だめぇ? はいはい。
 恒令の最後、七つ目(土曜日)、それは……。

   《 自修 》

 ヨッコねーさんが書いた〈自反の目的〉の中に、「大理想をもち、開拓する」とありました。開拓……{即|すなわ}ち理想精神を養い、信念に従って生きようとしても、世間の風は冷たい。風とは、理解してくれない他人たちのこと。特に、{凡庸|ぼんよう}な人間ほど、他人の言動に反感を抱き{易|やす}く、その反感を覚えると、直ぐに他人を{軽蔑|けいべつ}し、それを安易に、態度に{表|あらわ}してまう。
 ここで、自修が出来ていない人間は、周りからの根拠のない抵抗に対して、情けないほど無力だ。自立……即ち自主性というものが崩壊し、いとも簡単に、外の力(他人)に、支配されてしまう。
 では、自修が出来ているとは……? ここで、自反が活きる。自ら自分に{反|かえ}る。自主的に己を{顧|かえり}みるということ。そして、学問。{況|いわん}や、行動から学ぶということ。揺るぎない自立。立つところがあって、{凛|りん}としていること。自ら修める。心を養う。それが、修めるということ。
 〈{修|おさ}める〉という字の一般的な意味を調べてみると、なるほど{頷|うなず}ける。
 「行いや人格を正して、思考や行いが乱れないように、心を整える」だ。

   《 {為修|いしゅう}の{要|かなめ} 》

 〈修めること〉を、{為|な}す。その要は、正しい学問にある。その正しさが、学問の要でもある。では、その正しさとは、何か。
 学問を為す要は、{如何|いか}によく喜び、如何によく怒り、如何によく{哀|かな}しみ、如何によく楽しむか……という、〈如何に〉の中にある。
 {学問を積め。修行を積め)などと言われると、{兎角|とかく}人は、これを誤解する。喜怒哀楽の感情を控えめにしたり、我慢して隠してしまったりするのだ。この行為行動は、まったく自修や学問とは真逆で、情緒を殺すということだ。即ち{是|これ}、非人間的な人間……つまり、ロボット。……元い。妖怪、{或|ある}いは、怪物だ。
 古の偉人二人が、この、人間が妖怪になってしまうという社会現象を{戒|いまし}めて、今に語録を残している。

 先ずは、寺学舎の座学でお馴染み、王陽明先生。
 正に、「学問の要は、喜怒哀楽が{如何|いか}にあるか、というところにある」と、言っている。
>  天下の事・{万変|ばんぺん}と{雖|いえど}も、{吾|わ}が{之|これ}に応ずる{所以|ゆえん}は喜怒哀楽の四者を{出|い}でず。{此|こ}れ{為学|いがく}の要にして、{政|まつりごと}を{為|な}すも{亦|また}{其|そ}の中に在り。

 次に、中国戦国時代末期の儒学者、{荀子|じゅんし}の「自警」の言葉。
 学問とは、ただ単に知ること知らせること即ち、仕事や生活の単なる手段とするためではないということいだ。困難に直面して悲鳴をあげたり、悩みごとで心がすぐに{凹|}んでしまうようでは、まだ学問したとは言えない。
 学問の目的は、何が{禍|わざわい}で、何が福か。如何に始まり、如何に終わるか。それを知って、何事に{於|お}いても惑わないようにするためだと、言っている。
>  それ学は通の{為|ため}にあらざるなり。{窮|きゅう}して苦しまず、{憂|うれ}へて{意|こころ}{衰|おとろ}えざるが為なり。{禍福|かふく}終始を知って惑わざるが為なり。

 要は、変われ! ってことさ。変わるってことは、正すってこと。それが、{格物|かくぶつ}。生まれ持った美質を磨く……即ち、美徳をもった本質的な学問をやって、心を鍛えろってこと。
 「{心|しん}の{臓|ぞう}に毛{生|は}え薬を塗れ!」って意味じゃないからね。
 そこんとこ、よろしくーぅ♪
 
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