MIWARA BIOGRAPHY "VIRTUE KIDS" Virtue is what a Japanized ked quite simply has, painlessly, as a birthright.

後裔記と然修録

ミワラ〈美童〉たちの日記と学習帳

第4集「教学編」日曜朝7時配信 R3.3.21 一学66

#### 然修録「頭の左半球でニッポンジンを笑う欧米人たち!」 門人ヨッコ 青循令{飛龍|ひりゅう} ####

 何でもかんでも海外から持ってくりゃいいってもんじゃないのよッ! 頭の使い方が{偏|かたよ}ってて、*脳ミソが空き家*ばっかだって言われてんだよッ!

 一つ、学ぶ。

 ムローの然修録、蛇足だけで暴走しても良かったかもーォ♪
 JAZZかーァ。
 本場のアメリカ本土には行ったことないけど、西洋人って、JAZZが好きよね。今思うと、西洋を旅してたころ、あたいも、よく聴いたわね。日本に戻ってからも、何度かCD音源を鳴らしてはみたけれど……ご近所迷惑を気にしながら、格安家電の乾いた音を低音量で流す……みたいな聴き方してたら、すぐに飽きちゃった!
 やっぱりJAZZは、たっぷり水分を含んだ重層音を、大音量で流す……みたいな聴き方がいいかなァ♪ 日本人には、なかなか理解し{辛|づら}いジャンルみたいだけどさ。

 てか、「理解し辛い……{云々|うんぬん}」って言ったらさァ。それって、日本人の専売特許みたいなもんよねッ? 日本人ほど、理解に苦しむ民族は{居|い}ない(……んだそうです)!
 西洋や豪州でテレビを{視|み}たりショップでコスメを眺めたりしてると、やたらと{頭韻|とういん}を踏んでるのが{判|わか}る。リンリンルージュとか、トップトップテン……みたいな感じ。でも、ニッポンジンのあたいには、何か{締|し}まらないって言うか、**パ**ッとしないって言うか……。
 そこで、日本の商品名を見てみると……パッと{何|なん}とかの外壁、ピンク何とかのコスメ、何とかのプーさん、{何処|どこ}かのペコちゃんに、{何故|なぜ}かナイトクラブのオードブルで出てくるポッキー……ってさァ!
 気づかない? **パ**ッ、**ピ**ンク、**プ**ー、**ペ**コ、**ポ**ッキー♪ って、ぜんぶ、**P**じゃん! その最たる例が、ポカリ{汗|SWEAT}。日本人はみんな、夏になると、よく冷えた**汗**を、ポカリ♪ポカリ♪と{喉|のど}を鳴らしながら飲んでいる。
 「欧米人が、意外と韻を踏むのが好き」だなんて、現地に行ってみないと、なかなか判らないことだけど、その逆、「商品名やキャッチコピーにPの{弾|はじ}ける音さえ付けば、その意味が汗を飲むことでも、爆発的によく売れる」だなんてことも、日本に来てみないと、判らないことよねぇ♪

 近年、{兎|と}に{角|かく}このカタカナ・ジャパニーズってのが、{巷|ちまた}に{溢|あふ}れ返っている。誰かちゃん♪が書いてた「ヤバイは変身自在のトカゲの{尻尾|しっぽ}」の話じゃないけどさ、英語や米語を{片仮名|かたかな}読みしちゃあ、それをカッコいいと思い込んで乱発する。
 それが恥ずかしいことだってことも、やっぱり日本を飛び出して海外で恥をかいてみないと、なかなか判らないものなんだよ。
 よく聞く話がさァ、〈マンション〉っていう日本固有のヘンテコリン語のエピソード。日本人って、「どんなところに住んでるの?」って{訊|き}かれると、日本語のまま、「マンションでーすぅ♪」と、答える。すると欧米人は、超ビックリ!
 マンションってのは、運動公園みたいな庭があって、プールが二つも三つもあるような、大富豪が住む巨大な邸宅のこと。こんな外来語の意味の{変貌|へんぼう}も、欧米人には、到底理解できない。
 じゃあ、欧米には外来語は無いのかっていうと、その答えは、まったく逆! 特に、英語。フランス語、イタリア語、ギリシャ語などの外国語を、そのまんま使っている。
 但し、今書いたとおり、{綴り|スペル}も{発音|プロナウンス}も、飽くまで**そのまんま**。{況|ま}してや、その意味まで変えてしまうようなことは、絶対にしない。
 このニッポンジンの{暴挙|ぼうきょ}!「〈マンション〉{謎|なぞ}の変貌事件」の原因を、欧米人は、{斯|こ}う分析している。

 「日本語には、非常に多くの外国語を借りた**ヨコモジ**……片仮名言葉があるが、その{殆|ほとん}どが、元々の意味が、だいぶん変わってしまっている場合が多い。
 この最たる原因は、日本人の{曖昧|あいまい}な民族性にある。右半球的な、その場の気分で外国語を取り入れて、自慢気に{吹聴|ふいちょう}する。さらにそれを聞いた者が、{碌|ろく}に意味も調べずに、好き勝手な意味に解釈して、仲間{内|うち}で{流行|はや}り言葉にしてしまう。
 借りて来られた言葉の意味も、その言語が成り立った母国の人びとの{誇|ほこ}りも、それを物語る歴史も、それらすべてが{葬|ほうむ}り去られ、ニッポンジンたちの{知的|インテリジェンス}を装う道具として、まったく別のものに作り替えられてしまう。
 これが、日本に連れて来られた外来語の、運命だッ!」

 と、まァ……確かに、だよね。と言うか、正しい! 正しいけど、でもなんか、面白くない。嬉しくないってこと。だってあたい、その言いたい放題に言われてる張本人、ニッポンジンなんだもの。
 あたい、前にこんなこと、書いたことあるよねぇ?
 「米国に渡ったニッポンジン画家の絵は、訴えるものが何もないっていう、残酷な評価をされている」って。
 あたいだったよねぇ? この話を書いたの……(アセアセ)。
 {兎|と}も{角|かく}、同じ日本人たちが、こんな評価をされて……嬉しい? 悔しいって、思わない? 思いなさいよねッ!

 てなわけで、
 「頭の右半球と左半球、バコーン……元い。**パ**コーンっと、徹底比較ーぅ♪」
 ちゃんと、読んでよねぇ♪
 特にいま、腹も立てなかった、あんたたちぃ!

   《 左半球(西洋)人 》

 大局(全体の成り行き)に{任|まか}せず、情報をより大事に扱う。そのぶん視野は狭くなるが、順序だてた分析が{常套|じょうとう}化し、それが自己防衛の武器となる。但し、理屈っぽくもなる。
 {喋|しゃべ}る言葉には、正確さが要求される。言いたいことは筋道を立てて、話す順序も熟考して、{如何|いか}に相手に正しく伝えるかに、重きを置く。
 団体行動や仲良しグループの活動に参加することを、好まない。会議は、嫌い。整理整頓をキッチリやるので、頭の中もよく片づいている。
 仕事は、官僚主義的。仕事の範囲は、厳格に制限したがる。時間も厳守。手続きを重んじるので、{杓子|しゃくし}定規。昇進昇格の資格や規定が細かく決まっているので、目立ったり、上司に気に入られたり、優位な派閥に入ったりしても、昇進昇格とは無縁、意味がない。

   《 右半球(日本)人 》

 大局に任せたがり、自分がやった仕事を、総合的に評価したがる。冒険的な野心を好み、事実、直観的な行動力がある。但しそれは、雰囲気を視覚だけで判断したり、勘に頼ったりするところが多い。
 言葉の使い方が直感……感覚的で、筋道が蛇行と{紆余曲折|うよきょくせつ}を繰り返し、結局、結論の無い話が多い。{故|ゆえ}に、論理的な交渉ごとが、{苦手|にがて}。
 団体行動が、大好き。会議が長引いても、群れている輪の中にさえ{居|い}れば、時間など気にならない。他人の個人的な話を好んで聞いたり読んだりする。整理整頓が、苦手。
 決められた仕事でも、かなりの部分が、個人的な解釈が許される。仕事の範囲やその具体的な方法が、書面化もされていないし、上司も具体的には何も指導してくれない。目標はあるが、その方法は{曖昧|あいまい}。売上目標は{掲|かか}げるが、利益目標は{煩|うるさ}く言われない。
 段取りや手順を理解できていない社員やパート従業員たちが、社内をウロウロと歩き回っていることが多い。型に{嵌|は}まったシャキン!としたマニュアルも、稟!とした{社是|しゃぜ}も、規律と{躾|しつけ}を重んじた風土も無く、{如何|いかん}とも{だらしなく、ずぼら|ルーズ}である。

 {日|ひ}の{本|もと}の国民の皆様へ。
 {只今|ただいま}、「国家総動員**自反**法」の制定が、望まれる事態と相成っております。これこそが、本当の緊急事態宣言!
 どうぞ充分に、それなりのご注意と**{超弩級|ちょうどきゅう}**の自反に、お励みくださいませーぇ♪

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 _/_/_/ エスノキッズ心の学問「教学編」 _/_/_/
 平成28(2016)年8月創刊
 旧メルマガ名: 「ジージスイッチ」

   《 発行周期 》
 今週の配信は、金土日の朝7時です。
 この周期は、創作の作業段階によって、変動します。
  【い】シントピック・リーディング期間
  【ろ】草稿期間
  【は】メルマガ編集期間
  【に】電子書籍編集期間
 最も時間を費やすのが、シントピック・リーディング期間です。同じ主題(テーマ)の本を、数冊読みます。一つの主題に関して、多層的な視点を持つことによって、どの論説にも{偏|かたよ}らない、客観的な解釈を実現できます。

   《 エスノキッズ心の学問「自伝」編 》
 今週の配信は、木金土の夜7時です。
 https://www.mag2.com/m/0001131415.html
   《 メルマガ「バックナンバー」 》
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   《 電子書籍 》
 最新刊 R3.7.1 発刊予定 『亜種動乱へ(中)』
 既刊 (1) R3.3.1 発刊 『亜種動乱へ(上)』
     289円(税込) ASIN: B08QGGPYJZ

   《 レーベル 》
 東亜学纂学級文庫
   《 発行 》
 東亜学纂
 AEF Biographical novel Publishing
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