uki ^^/ 然修緑 第2集 第48回
四、 執冬2 (04)
ハツ 立命期 少循令 カズキチ
アテ 運命期の先達衆
主題 亜種動乱と国家間の戦争
動機 亜種動乱の前に、国家間の戦争でわが国は{亡|ほろ}びるのでは?
電脳化したビドーサどもの指導者たちは、文明がこの地球を支配していると言わんばかりに、地球をゴミ{溜|だ}めくらいにしか思っていない。
先達衆は言う。
このままビドーサどもを野放しにしておいたら、地底の奥深くからシャブシャブのマグマが噴出して、地球は消滅する……と。
でもその前に、国と国の戦争で、人類ヒト種は絶滅してしまうのではないか。
国と国の戦いになったら、われら{日|ひ}の{本|もと}の国は、どうするんだろう。
ビドーサどもが、文明の武器で戦う?
おれらは、国と国の戦いについて、何も学んでいない。
学ぶべきことが多いので、学びたいなんて口が裂けても言わないけど、ちょっと話を聞くくらいなら、オーケイなんだけどーォ♪
ハツ 運命期 格循令 テッシャン
アテ 立命期 少循令 カズキチ
ずいぶんな言いぐさだが、わたしの出番のようだ。
極論だが、国と国が戦って人類が{亡|ほろ}びてくれれば、地球は助かる。
すべての生きものが死に絶えてしまうかもしれんが、そのうちにコケ植物や様々な微生物たちが次々と生まれ、それが何万年も何億年もかけて、新たなる自然の一部の動物たちが繁栄することとなろう。
まァ、{飽|あ}くまで極論だけど……。
さて、国と国の戦いを学ぶには、その国と国について学ぶところから始めなくてはならない。
一九〇〇年ごろ、世界の国の数は、七十八ヶ国だったと言われている。
今は、一九〇を超えているだろう。
たかだか百数十年で、約2・5倍になった計算だ。
戦争をたくさんやって、国境も変わりまくったことだろう。
わが国のような島国ではなく、大陸の話だけどな。
その大陸で一番大きいのが、ユーラシア大陸だ。
世界の陸地の四割を占めている。
ユーラシアという呼び名は、元はヨーロッパアジア大陸と呼ばれていた。
確かに、ヨーロッパの英語読みの頭文字は、ユーだもんな。
ユーアジアが、ユーラシアに変化したってわけだ。
そのユーラシア大陸で一番大きな国がロシアで、次が中国だ。
しかも、両国とも、わが国にとっては脅威の隣国強大国だ。
なかでもロシアは、世界で一番大きな国だ。
わが日の本の国の四十倍以上もあるが、その七割くらいが寒くて人が住めない。
日本海側のウラジオストクから首都のモスクワまで、シベリア鉄道で一週間ほどかかるが、車窓から見える景色は、人っ子ひとり{居|い}ないシベリアの原野だ。
中国も{然|}しかり。
地球儀で黄色くなっているところが多いが、そこは砂漠で、ほとんど人が住めない。
それなのに、人が住めるところだけで十四億人も居る。
わが国の十倍以上だ。
この百年で国境が目まぐるしく変わったということを書いたが、国境という割には、線が引いてあるわけじゃない。
ロシアと中国の国境には、何もないのだ。
ところどころに国を出入りするポイントが決められていて、旅行者たちはそこを通ることになっている。
ロシアがまだソビエト連邦と呼ばれていたころ、中国との国境は、七三〇〇キロメートル。
飛行機で九時間もかかるような、{途轍|とてつ}もなく長い距離だ。
政治的な話になるが、国境が接しているような近い国同士は、仲が悪い。
縄張りを巡って衝突が絶えないから、巨額の国防費を使って、多くの兵士たちを国境付近に置いておかなければならない。
それでも護りきれなければ、巨大な壁でも造るしかない。
でもそれは、巨額の費用がかかるので、現実的ではない。
その昔、中国は万里の長城という何千キロメートルにも及ぶ長い防壁を築造したが、巨額の築造費と{莫大|ばくだい}な労働力を浪費することになり、結果、国が亡びる要因になってしまった。
中国とロシアが戦争になりそうになった時期はあったが、なんとか話し合いで、双方が納得する国境線を決めた。
それで、陸上の国境を護るための国防費を飛躍的に削減できたというわけだ。
その削減されたぶん、海上の国境を拡大するための国防費が増強されてしまったようだけどな。
話が延々と続きそうだから、このへんにしておく。
国と国の戦争というのは、人と人の縄張り争いのことだ。
利害関係が強調されれば争いになるが、お互いが危険を予測して、いろんな方面で様々な話し合いをする。
だから、弱い国が一つや二つ亡びることはあるが、強大国が亡びるようなことは滅多にあるもんじゃない。
それより何より恐ろしいのは、話し合いが出来ない人間もどきの電脳民族たちだ。
地球があってこその縄張りだ。
それくらいのことは、国を{違|たが}えようともサブライやマモリベの民たちは、重々心得ている。
そういうことだ。
2026.2.11 まぐまぐ 配信
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発行 uki ^^/ UKI LIBRARY 卯喜書房
生物の分類
動物界
脊索動物門
{茶猩猩|チチンパ}綱
哺乳綱
霊長目
ヒト科
{青霊猩|レイヤーグ}属
ヒト属
ヒト種 {格武童|サブライ}亜種
{守護童|マモリベ}亜種
{青草童|ビドーサ}亜種
新種の生物
チチンパ {進化|しんか}した{動物|どうぶつ}たち
レイヤーグ {唯識|ゆいしき}を操る{魂|たましい}たち
サブライ {自然|しぜん}を{敬|うやま}う{人|ひと}たち
マモリベ {伝統|でんとう}を敬う{人間|にんげん}たち
ビドーサ {電脳化|でんのうか}する{文明人|ぶんめいじん}たち
{息恒循|そっこうじゅん}の{年齢|ねんれい}と{暦|こよみ}
{天命|てんめい}
生涯道徳、その一生
零歳から四十八歳までの人生、四十九年間
{立命期|りつめいき}
天命の前期、十四年間
{運命期|うんめいき}
天命の後期、三十五年間
{恒令|こうれい}
天命を七で割った各七年間
{幼循|ようじゅん} 零歳から六歳までの七年間
{少循|しょうじゅん} 七歳から十三歳までの七年間
{青循|せいじゅん} 十四歳から二十歳までの七年間
{若循|じゃくじゅん} 二十一歳から二十七歳までの七年間
{反循|はんじゅん} 二十八歳から三十四歳までの七年間
{格循|かくじゅん} 三十五歳から四十一歳までの七年間
{徳循|とくじゅん} 四十二歳から四十八歳までの七年間
{循令|じゅんれい}
恒令を七で割った各一年間
{飛龍|ひりゅう} 一年目
{猛牛|もうぎゅう} 二年目
{猫刄|みょうじん} 三年目
{嗔猪|しんちょ} 四年目
{悪狼|あくろう} 五年目
{石将|せきしょう} 六年目
{鐵将|てっしょう} 七年目
{時令|じれい}
循令を七で割った各数ヶ月間
{想夏|そうか} 七、八月
{起秋|きしゅう} 九、十月
{執冬|しっとう} 十一、十二月
{烈冬|れっとう} 一、二月
{結冬|けっとう} 三月
{敲春|こうしゅん} 四、五月
{還夏|かんか} 六月
{反令|はんれい}
時令を七で割った各一日間
{七養|しちよう} 一日目 日曜日
{自修|じしゅう} 二日目 月曜日
{内努|うちゆめ} 三日目 火曜日
{五省|ごせい} 四日目 水曜日
{自反|じはん} 五日目 木曜日
{六然|りくぜん} 六日目 金曜日
{人覚|にんがく} 七日目 土曜日
{格令|かくれい}
反令を七で割った各数時間
{腹想|ふくそう} 潜在一 午後九時から午前三時まで
{頭映|ずえい} 潜在二 午前三時から四時まで
{体敲|ていこう} 顕在一 午前四時から五時まで
{然動|ぜんどう} 顕在二 午前五時から七時まで
{烈徒|れっと} 顕在三 午前七時から午後六時まで
{考推|こうすい} 顕在四 午後六時から八時まで
{気養|きよう} 顕在五 午後八時から九時まで
{唯息|ゆいそく}
{一刻|いっとき}の{間|ま}の各呼吸
{想|そう} 一呼吸目
{観|かん} 二呼吸目
{測|そく} 三呼吸目
{尽|じん} 四呼吸目
{反|はん} 五呼吸目
{疑|ぎ} 六呼吸目
{宿|しゅく} 七呼吸目
{吐無|ぬむ}
{一吐息|ひとといき}
{造化|ぞうか}
無、{即|すなわ}ち天地創造
息恒循の学年
{候補|こうほ}{学童|がくどう}
立命期・幼循
自らの行動によって学ぶ
{少年|しょうねん}/{少女|しょうじょ}{学年|がくねん}
立命期・少循
初等の位置づけとして行動を学ぶ
{学徒|がくと}学年
立命期・少循
中等の位置づけとして行動を学ぶ
{門人|もんじん}学年
立命期・少循
高等の位置づけとして行動を学ぶ
{学人|がくにん}学年
立命期・少循
立命期の学びの仕上げとして自反を学ぶ
{知命|ちめい}
運命期・青循
自修によって天命を知る
{天命|てんめい}
運命期・若循/反循/格循/徳循
格物によって天命を全うする
息恒循の{子|こ}どもとおとな
{美童|みわら} 知命前の子ども
元は立命期の子どもたちの呼称
{武童|たけら} 知命後のおとな
元は運命期のおとなたちの呼称
{格武童|サブライ}亜種の面々
シャチオ組の八人 バリー半島 台地と裏町 仕来りの旅の仲間たち
シャチオ 19歳 運命期 青循令 石将 台地の古着屋の店主
ほのみ 15歳 運命期 青循令 猛牛 エセラの姉(長女)
ケン 16歳 運命期 青循令 猫刄 台地の雑貨店の店員
えみみ 10歳 立命期 少循令 嗔猪 ほのみの妹(次女)
シンタ 14歳 運命期 青循令 飛龍 台地スリ稼業の少年
エセラ 13歳 立命期 少循令 鐵将 ほのみの弟(長男)
カズキチ 11歳 立命期 少循令 悪狼 エセラの親友
らら 8歳 立命期 少循令 猛牛 シンタの妹
ムロー組の八人 バリー半島 浦町 寺学舎の学友たち
ムロー 26歳 運命期 若循令 石将
ヨッコ 24歳 運命期 若循令 嗔猪
ワタテツ 25歳 運命期 若循令 悪狼
マザメ 21歳 運命期 若循令 飛龍
オオカミ 22歳 運命期 若循令 猛牛
スピア 20歳 運命期 青循令 鐵将
サギッチ 18歳 運命期 青循令 悪狼
ツボネエ 16歳 運命期 青循令 猫刄
タケゾウ組の五人のうち生存する三人 コオ島の先達衆
テッシャン 44歳 運命期 格循令 猛牛 細長い顔の中年の男
ジュシ 36歳 運命期 反循令 飛龍 日焼けした青年
ファイ 32歳 運命期 若循令 嗔猪 渡哲サングラスの若い女
{青霊猩|レイヤーグ}属の面々
タケゾウ組の五人のうち、運命期を終えてレイヤーグ化した二人
タケゾウ 運命期超え 生誕55年 生前、レジ袋を持った初老の男
モクヒャ 運命期超え 生誕52年 生前、クーラーボックスを持つ男
ウーメ 運命期超え 生誕不詳 腕と頭を取り外して踊るのが好きな美少女