MIWARA BIOGRAPHY "VIRTUE KIDS" Virtue is what a Japanized ked quite simply has, painlessly, as a birthright.

後裔記と然修録

ミワラ〈美童〉たちの日記と学習帳

2024-03-01から1ヶ月間の記事一覧

EF ^^/ 後裔記 第2集 第16回

EF ^^/ 後裔記 第2集 第16回 一、想夏 …… 立命期、最後の一年 (6) 怪奇な古ぼけた家、ここは、もうどれくらい生きものが住んでいないのだろうか。 エセラは一人、古屋の裏側に廻り、勝手口の前で立ち止まった。 ここから入れば、どの方角からも、背中の曲が…

EF ^^/ 然修緑 第2集 第11回

EF ^^/ 然修緑 第2集 第11回 一、想夏 (10) 門人学年 エセラ ({美童|ミワラ}・{齢|よわい}十三) 「息恒循」齢 立命期・少循令・鐡将 世界で一番異質なガイジン 外国人のガイジン論が、面白い。 外国人から見たガイジンとは、我ら日本人のことだ。 亜種に…

EF ^^/ 後裔記 第2集 第15回

EF ^^/ 後裔記 第2集 第15回 一、想夏 …… 立命期、最後の一年 (5) その夜、妹たちとトモキは、早々にガースカ就寝。 母のゆか里は{胡坐|あぐら}、エセラはその前で静座である。 母、俄かに語りだす。 「何度も言わないから、辛抱してお聴き。 ほのみやえみ…

EF ^^/ 然修緑 第2集 第10回

EF ^^/ 然修緑 第2集 第10回 一、想夏 (9) 門人学年 エセラ (美童 齢十三) 「息恒循」齢 立命期・少循令・鐡将 歴史を読まないから未来が亡びる 調査によると、亜種に係わらず、父兄や教師や子等にも係わらず、日本人は、本を読まなくなった。 特に、肝心…

EF ^^/ 後裔記 第2集 第14回

EF ^^/ 後裔記 第2集 第14回 一、想夏 …… 立命期、最後の一年 (4) 良く晴れた昼下がり、この自然{民族|エスノ}の集落の{子等|こら}は、太陽神への恐れを知らない。 浦の砂浜に集い、思い思いに転がって過ごす。 仰向けになって目を細めて太陽神を見遣ってい…

EF ^^/ 然修緑 第2集 第9回

EF ^^/ 然修緑 第2集 第9回 一、想夏 (8) 門人学年 エセラ (美童 齢十三) 「息恒循」齢 立命期・少循令・鐡将 闘いから、戦いへ 一、心を鍛える イコール 闘い 二、敵を亡ぼす イコール 戦い 亜種記にあったムロー学級の先輩たちは、闘った。 それで、よ…

EF ^^/ 後裔記 第2集 第13回

EF ^^/ 後裔記 第2集 第13回 一、想夏 立命期、最後の一年 (3) 夏も盛り、ある夜のことだった。 エセラは、{仕来|しきた}りの旅への焦りで、寝つけない夜を過ごしていた。 そこへ、ほのみたちを寝かしつけたばかりの母が、エセラの枕元に座った。 そして、…

EF ^^/ 然修緑 第2集 第8回

EF ^^/ 然修緑 第2集 第8回 一、想夏 (7) 門人学年 エセラ (美童 齢十三) 「息恒循」齢 立命期・少循令・鐡将 海賊って、なに? ぼくらのご先祖さまは、{能登守教経|のとのかみのりつね}の軍勢の{傭兵|ようへい}だった野島水軍の海賊……だったと、堅苦し…

EF ^^/ 後裔記 第2集 第12回

EF ^^/ 後裔記 第2集 第12回 一、想夏 立命期、最後の一年 (2) 武家屋敷になぞらえるならば、そこに、おはぎが登場しても、不自然ではない。 でも、ここで武家屋敷に譬えたのは、精神面でのことだ。 生活面でなぞらえるなら、オンボロ長屋で暮らしている貧…