MIWARA BIOGRAPHY "VIRTUE KIDS" Virtue is what a Japanized ked quite simply has, painlessly, as a birthright.

後裔記と然修録

ミワラ〈美童〉たちの日記と学習帳

2023-01-01から1年間の記事一覧

_/_/_/ 後裔記 第2集 _/_/_/ 第3回

エセラ、五歳 『ボクは5才』 そんな映画を観た。 夢の中で。 いつもの巻き巻きモニター。 目が覚めて、{現世|うつしよ}の巻き巻きモニターで、調べてみた。 あった。 二六三〇年の「こんにちは」の年、実際に上映されていた。 ぼくの脳ミソは、どこからその…

_/_/_/ 後裔記 第2集 _/_/_/ 第2回

エセラの日記 エセラの十三歳から十四歳のころの物語である。 彼は今、十五歳だ。 彼が今どうしているかは、なぜか知りたくない気分もある。 最後に読んだ少年エセラの後裔記は、まるで、本当の日記のようだった。 どこかの爺さんが、少年時代のことを懐かし…

_/_/_/ 後裔記 第2集 _/_/_/ 第1回

まえがき わたしは、テレブ。 七十六才。 {美童名|みわらな}は、サーレ。 五十八年前、ズッケロさんとペーペとわたしの三人で、{仕来|しきた}りの旅に出た。 そのズッケロさんが、亜種記を編んだ。 十四年前のことだ。 ズッケロさんの{武童名|たけらな}は、…

然修録 第1集 No.165

#### 提督外港を眺め{遣|や}る ヨッコ {然修録|165} #### {会得|えとく}、その努力に{憾|うら}みなかりしか。 門人学年 **ヨッコ** 青循令{猫刄|みょうじん} 「世界最強の{美徳|バーチュー}!」……かァ。 ワタテツの顔からは、想像もつかないけど。 あたい的…

後裔記 第1集 No.168

#### 青い家と{血潮|ちしお}色の{若鷲|わかわし} マザメ {後裔記|168} #### (青い虫歯の青歯王、ブルートゥース……かーァ!!) 背後に立たれたことに気づいたのは、そう思ったときだった。 手遅れ! 森に住まう美少女のあたいとしては、一生の不覚ってやつー…

然修録 第1集 No.164

#### 薩摩学舎と寺学舎 サギッチ {然修録|164} #### {会得|えとく}、その努力に{憾|うら}みなかりしか。 少年学年 **サギッチ** 少循令{嗔猪|しんちょ} 九州の{薩摩|さつま}地方では、戦争が終わる直前まで、どの町でも郷中教育と呼ばれる独特な教育が行われ…

後裔記 第1集 No.167

#### 薪ストーブが映し出すもの オオカミ {後裔記|167} #### 体得、その言行に恥ずるなかりしか。 学徒学年 **オオカミ** 齢14 柄じゃあないけぇ。 ……美しすぎて、{性|しょう}に合わん! ここ、スウェーデンのことである。 スピアとテッシャンは、話しはじめ…

然修録 第1集 No.163

#### どう変わる? スピア {然修録|163} #### {会得|えとく}、その努力に{憾|うら}みなかりしか。 少年学年 **スピア** 少循令{悪狼|あくろう} 今思っていることは、二つ。 一つ、ムロー学人が書いた然修録のこと。 二つ、ヒト種を漢字で書くと、「{一|ヒト}…

後裔記 第1集 No.166

#### カゼルタ庭園のクソ{婆|ばばあ}ちゃん ヨッコ {後裔記|166} #### 体得、その言行に恥ずるなかりしか。 少年学年 **ヨッコ** 齢16 モクヒャさんたち{武童|タケラ}タケゾウ組の五人はみんな、{日|ひ}の{本|もと}へ帰る。 現役の{美童|ミワラ}や、その後輩…

然修録 第1集 No.162

#### 世界最強の{美徳|バーチュー} ワタテツ {然修録|162} #### {会得|えとく}、その努力に{憾|うら}みなかりしか。 学人学年 **ワタテツ** 青循令{嗔猪|しんちょ} 一つ、どうしても心配なことがある。 俺たち自然{民族|エスノ}は、心で負けてしまうのではな…

後裔記 第1集 No.165

#### 「誓い」 オーストラリア編 サギッチ {後裔記|165} #### 体得、その言行に恥ずるなかりしか。 少年学年 **サギッチ** 齢10 みんな、モヤモヤしてるんだと思う。 {闘|たたか}わなきゃいけない天命を帯びて、戦わなきゃいけない時代に生まれたおれたち。 …

然修録 第1集 No.161

#### 神々に見てもらうために生きろ! ムロー {然修録|161} #### {会得|えとく}、その努力に{憾|うら}みなかりしか。 学人学年 **ムロー** 青循令{悪狼|あくろう} 自分は、間違った生き方をしているのではないだろうか。 (他人からどう見られようが、どう思…

後裔記 第1集 No.164

#### 真っ赤っ赤、哀愁の{白夜|びゃくや} スピア {後裔記|164} #### 体得、その言行に恥ずるなかりしか。 少年学年 **スピア** 齢11 「お客さんよォ! 申し{訳|わけ}ないんだが、もうちと小さい声で話してもらえねぇかなァ。 {文|ふみ}さまのラジオ番組が、{…

然修録 第1集 No.160

#### 偉人の語録に共通する真意 マザメ {然修録|160} #### {会得|えとく}、その努力に{憾|うら}みなかりしか。 学徒学年 **マザメ** 少循令{鐡将|てっしょう} 哲学が{活|い}かされてない? 確か、寺学舎で学んだけど……。 昔の偉い人の伝記でしょ? そう思っ…

後裔記 第1集 No.163

#### イタリアでの始末が悪い話 ワタテツ {後裔記|163} #### 体得、その言行に恥ずるなかりしか。 門人学年 **ワタテツ** 齢17 まァ、イタリアでの最初の夜の{経緯|いきさつ}は、ヨッコが後裔記に書いていた通りのなんだが……{強|し}いて付け足すなら、「{餅|…

然修録 第1集 No.159

#### 生活{類型|パターン}が頭脳を操る オオカミ {然修録|159} #### {会得|えとく}、その努力に{憾|うら}みなかりしか。 学徒学年 **オオカミ** 青循令{飛龍|ひりゅう} ■□■□■□ スピアとおれは、テッシャンに連れられて、デンマーク経由でスウェーデンに降り…

後裔記 第1集 No.162

#### 棒磁石の摂理と心の真実 ツボネエ {後裔記|162} #### 体得、その言行に恥ずるなかりしか。 学人学年 **ツボネエ** 齢9 ■□■□■□ 退屈だから、中国ドラマを観てる{訳|わけ}じゃない。 時おり中国人らしきグループが立ち止まるくらいで、行き交う大半の白人…

然修録 第1集 No.158

#### 貯金のための精神論 ヨッコ {然修録|158} #### {会得|えとく}、その努力に{憾|うら}みなかりしか。 門人学年 **ヨッコ** 青循令{猫刄|みょうじん} ■□■□■□ {武童|タケラ}たちは、みんな働いている。 自然{民族|エスノ}のご先祖様は、会社も立ち上げた。 …

後裔記 第1集 No.161

#### 女どもの*まぐわい*の備え ムロー {後裔記|161} #### 体得、その言行に恥ずるなかりしか。 学人学年 **ムロー** 齢18 ■□■□■□ 顔と体形だけの美人は、ヨッコの{奴|やつ}とマザメ君で見飽きている。 でも、美しい女性というのは、厄介だ。 {否|いや}、苦…

然修録 第1集 No.157

#### {優|すぐ}れた脳になりたい! サギッチ {然修録|157} #### {会得|えとく}、その努力に{憾|うら}みなかりしか。 少年学年 **サギッチ** 少循令{嗔猪|しんちょ} ■□■□■□ スピアの野郎は、スウェーデンに行ってしまった。 スウェーデンって、どこだァ? ま…

後裔記 第1集 No.160

#### ようちえんのある森 マザメ {後裔記|160} #### 体得、その言行に恥ずるなかりしか。 学徒学年 **マザメ** 齢13 ■□■□■□ 不安と不満に満ち{溢|あふ}れたまま、無言でコペンハーゲンの空港に降り立った。 ここは、デンマーク。どうやら、大きな島みたい。 …

然修録 第1集 No.156

#### 続・アドラー心理学の学び方 スピア {然修録|156} #### {会得|えとく}、その努力に{憾|うら}みなかりしか。 少年学年 **スピア** 少循令{悪狼|あくろう} ■□■□■□ まァ、「なぜか上海」……ではなくて、なーんでか、スウェーデン! 北欧……まァ、{所謂|いわ…