MIWARA BIOGRAPHY "VIRTUE KIDS" Virtue is what a Japanized ked quite simply has, painlessly, as a birthright.

東亜学纂学級文庫

『息恒循』を学ぶ

然修録 第1集 No.144

#### マザメの{然修録|144}【座学】{拡|ひろ}がる悲劇の連鎖【息恒循】〈三の循〉青循令 ####

 {会得|えとく}、その努力に{憾|うら}みなかりしか。
 学徒学年 **マザメ** 少循令{悪狼|あくろう}

座学
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拡がる悲劇の連鎖

 座学。
 電子書籍
 インターネットの通販で古本を買う。
 でも、大半は、{美童|ミワラ}の仲間内で、読んでいる本を使い回す。

 「電子書籍や古本を買うとき、費用は、どうすんのォ?」
 ……って話なんだけど、みんな、親の顔を知らないような奴らばかりだから、たぶんだけど、{武童|タケラ}の先輩たちが、そのへんは{旨|うま}く仕組みを作って、それが風習というか慣例になっているんだと思う。

 「本を使い回したら、同じ{頁|ページ}に関する感想を書いたり、同じ文節を引用したり、内容が重複するっしょ!」
 ……って、まァ、そう思うよねぇ? でも、これも、問題無し。使い回す本には、{付箋|ふせん}……インデックスが、いっぱいビラビラと貼ってある。そこには、文節の番号と、参考または引用した日付と、後裔記か然修録の区別(「実学」または「座学」と書く)と、その号数が書いてある。
 当然だけど、自分のノートには、後裔記または然修録を書いた日付とその号数、{主題|タイトル}、そして、参考または引用した本とその著者の略称(「活学安岡」みたいな)と、その文節の番号を、書き残している。

 (なんで、こんなどうでもいいような余談っていうか、前書きを書いてんのーォ?!)って、誰だって、そう思うよねぇ? その理由は、簡単だ。書きたくない。しんどい。心身共に、{病|や}んでいる。みんな、そんなときは、若さを武器に、無理を押して、書いている。{何故|なぜ}かァ? 言わずもがな、{仕来|しきた}りだからだ。

 「福」という字。
 その右側……{旁|つくり}を見ると、蓄積……則ち、人間が努力して収穫したものの積み重ねってこと。
 次に左側……{偏|へん}は、神。
 則ち「福」とは、*その*積み重ねの中で、神に供えることができる収穫のことだ。
 言い換えれば、自分の心掛けによって、神の前に差し出すことが出来る収穫のこと。それが、本当の幸せ……と、いう{訳|わけ}だ。自分の努力や心掛けによらずして偶然に得たものは、そこに、{如何|いか}なる{経緯|いきさつ}や理由があろうとも、幸せとは無縁であり、決して「福でもない!」のである。

 では、これが、神の{御前|おんまえ}ではなく、人間に対してだと、どうなるんだろう。
 「偪」という字。
 迫る……と、いう意味。
 ここでの蓄積は、財産とか地位とか名誉とかだ。「どうだァ! 俺は、偉いだろう。で、おまえは、どうなんだァ? ズンズン……ズンズン……」といった具合に、相手に言い寄る。だから、「迫る」なのだ。
 {序|つい}でに言うと、「倒れる」とか、「引っくり返る」といった意味もある。人間……{柄|がら}にもない地位や財産や名声を得ると、自慢したり威張ったり、{傲慢|ごうまん}になったりする。{挙句|あげく}、自ら引っくり返って、{終|つい}には、完全に倒れてしまう。

 我が国のヒト種は、この「神」を教えず、国民{皆|みな}が忘れ去ってしまったから、引っくり返って、亜種に分化し、退化しつつ、{猶|なお}も動乱絶滅へと、転がり落ちているのだ。

 この、神を忘れたままの心で、他の亜種……文明{民族|エスノ}と戦えば、どうなに屁理屈を蓄積して聖戦ぶってみたところで、所詮は醜い戦いで、破滅の道を転がり落ちるその{醜態|しゅうたい}を加速させるだけだ。
 江戸、維新の志士たちは、このことを、承知していた。大塩中斎という人物は、己の学問や求道に、五つの原則を掲げたそうだ。その一つに、「気質を変化させる」が、ある。生まれ持った性質や根性を、学問によって変えるということだ。これは、『{呻吟|しんぎん}語』から引用されたものらしい。
 『呻吟語』は、明代末期の哲人、呂新吾の作だ。模範的な役人であり、陽明学者でもあった。自分を変えない限り、革命は、罪悪と残虐を悪化させるだけだと言っている。革命というものは、人間{皆|みな}が、各々、己自身を変える……と、いうことのようだ。

 これを理解し、実践しない限り、悲劇の連鎖は、終わらない。
 ヒト種は、絶滅する。 

息恒循
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〈三の循〉青循令

(第二版 改訂一号)

 生涯……{則|すなわ}ち、{天命|てんめい}。
 最初の重要期である{立命期|りつめいき}が終わると、あとは生涯、{運命期|うんめいき}となり、その最初の循を、{青循令|せいじゅんれい}という。

 この天命の後期、三十五年間である運命期……。
 {美童|ミワラ}たちは、その名を改め、「{武童|タケラ}」と呼ばれるようになる。自ら己に命名した{武童名|たけらな}を、各々が名乗る。
 但し、知命に到っていない場合、*タケラ*とは成るが、運命期の頭に*無知*の二文字が付き、「無知運命期」と称される。また、*たけらな*も名乗れず、引き続き、ミワラの学年と{美童名|みわらな}で呼ばれるものとなる。

 青循令は、知命の{如何|いかん}に関わらず、十四歳から二十歳までの七年間であり、この期は、生涯を通じて**三番目**の循である。

 「青循令」とは、{如何|いか}なる期か……。

 幼循令、少循令は、生まれ持った美質に磨きをかける。青循令は、その美質を保ち、{種|しゅ}を保ち、国を保ち、この星を保ち、大宇宙を保つ。この保つために保たねばならぬ美質が、{素心|そしん}である。
 素心とは、{則|すなわ}ち、利害や意見、年齢や地位身分など、そういった世間の様々な美しからぬ色に染まらぬ、{云|い}わば生地のままの*純真な心*のことを言う。
 この素心を{以|もっ}て、己自身と規範を交わし、それを{遵守|じゅんしゅ}し、思い考え行動し、自反を忘れず、格物に劣らず、ひたすら天命を目指して、道徳の道を歩む。これを、「保つ」と言う。

 素心と己自身が交わす規範とは……。

 一、{禍|わざわい}か福か、福か禍か、人間の私心でわかるものではない。長い目で見て、正義を守り、陰徳を積もう。

 二、{窮困|きゅうこん}に処するほど快活にしよう。窮すれば通ずる、又通ぜしめる自然と人生の真理であり教である。

 三、乱世ほど余裕が大切である。余裕は心を養うより生ずる。風雅も{却|かえ}ってこの処に存する。

 四、世俗の交は心を{傷|いた}めることが少なくない。良き師友を得て、素心の交を心がけよう。

 五、世事に忙しい間にも、寸暇を{偸|ぬす}んで、書を読み道を学び、心胸を開拓しよう。

 六、祖国と{同胞|はらから}の為に相共に感激を以て微力を尽くそう。

_/_/_/_/ 『然修録』 第1集 _/_/_/_/
寺学舎 美童(ミワラ) ムロー学級8名

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未来の子どもたちのために、
成功するための神話を残したい……
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